本音はそっと心の中にしまっておく

心の内面について

 若い頃は何事も本音でぶつかった方が格好良いと思っていた。情熱的というか、ガッツがあるなとか、本音にはそんなイメージを持っていた。それに、本音でぶつかれば相手も分かってくれるのではないかとも思っていた。

 歳を重ねるにつれ、どうやらそんなもんでもないなと感じるようになってきた。そもそも、人にはそれぞれ違う考えを持って生きている。同じ考え方のように見える事でも、微妙にニュアンスが違う事だってある。

 本音をぶつければ相手にも分かって貰えるはずというのは、少々身勝手な考え方だなと思うようになってきた。相手だって自分の考えがあるはずである。それなのに、本音をぶつけられても困ってしまうかもしれない。

 話せば分かり合えるということを、良い意味で諦めた方が良い。そう思えるようになってからは、本音を話す相手は相当に絞った方が良さそうだと思うようになってきた。家族か、会社以外の友人などというように。

 また、本音を話してみて、自分がどうしてそう思ったのか、説明するのも面倒だな〜と思ってきた。繰り返しになるけど、自分と全く同じ考え方を持っている人などいる訳がないので、自分が思った事を説明した所で分かってもらえるかどうか怪しいと思う。

 休職してからは、働くということ自体考え方が変わってきた。会社でそんなに頑張らなくても良いんんじゃないのと思ってきた。

 本音の部分では、出来る限り早く今の会社から脱出したい。そのためには今のうちから副職や投資などでリタイア後の資金を貯めていきたい。

 これを今の会社の人たちに話しても、あまり理解されないことの方が多い気がする。副職のことを話すのも危険だし。それに今会社で頑張っている人たちに失礼な気がする。

 こういう心境になったのも、会社だけが人生ではないことや、もっと自分の人生を大事にしていきたいと思うようになったからである。体を酷使してまで会社での管理職を続けていく気力がなくなってしまったこともある。

 表面上は会社で貢献することを示し、本音の部分では何とか定年まで稼いでリタイア後の資金獲得に向け頑張る。そういうのを淡々と黙々とこなしていく。誰それにペラペラ言うものでもない。

 人を遠ざける必要はないけど、本音をぶつけ、熱く議論する必要もないなと思う。これからの自分の人生のために、淡々と黙々と目的達成のために頑張っていきたいなと思う。

 そのために、本音はそっと心の中にしまっておこうと思う。

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