嫌われる勇気
私が初めてアドラー心理学を触れたのは、「嫌われる勇気」というものを読んだのが最初である。はじめて読んだのがいつ頃だったのか忘れてしまったが、恐らく初めての休職の時に読んだ記憶がある。
「嫌われる勇気」は会話形式で進んでいくのだが、内容にかなり衝撃を受けた。今までのメンタル部分の捉え方が180度変わるような感じを受けた。
アルフレッド・アドラー
アドラーの紹介をちょっと。アルフレッド・アドラーは1870年にオーストリアで生まれている。フロイトの元で精神分析の研究を行うが、のちにフロイトを離れ、個人心理学を創設。1935年にアメリカに渡る。1937年にヨーロッパ講演旅行中に亡くなっている。
ここで出てくる個人心理学だが、全ての悩みは人間関係にあるとされる。この中でも特に衝撃を受けたのが「課題の分離」と「目的論」である。他にも色々あるのだけれども、この二つがとても印象に残っている。
「課題の分離」は、平たく言うと自分の課題と他人の課題をしっかり分離すること。例えば、他人が自分のことをどう思うのかは、自分の課題ではなく他人の課題として捉え切り離す。他人が自分をどう思うのかはその人の勝手であり、自分には関係のないこととして捉える。クヨクヨ考える必要はないのである。
また、よく親が子供に対して「勉強しなさい。」と言うことに対しても、勉強することは子供の課題であって、親がそれに干渉するべきではない、とされる。それでは子供は勉強せずに堕落してしまうのではないかと心配すると思う。そのため親は、子供が将来自立して生きていけるように、勇気づけをしていくことが重要だと説いている。
目的論
「目的論」は、人はなぜその行動を拒否するのか、又はできないのかについて考えている。私はこれまで、様々な原因があってそれが行動を抑制していると考えていた。アドラー心理学は、行動を抑制するのは、その人がそれをしたくないと言う目的に沿った行動を選択しているからと説いている。
例えば、引きこもりの青年がいたとする。この青年は過去に様々なイジメに遭い、だから心を閉ざし引きこもっているのではないかと考える。だがアドラー心理学は、この青年が外に出たくない目的を持ってひきこもっていると考える。外に出ればまたイジメに遭うかもしれない、又は嫌な思いをするかもしれない。そういうリスクがあるのであれば、引きこもっているのが安全だ、だから外に出ないという行動を選択している。
今休職して時間があるので、またアドラー心理学を読み始めている。今度はより原点に触れたいと思い、「生きるために大切なこと」という書籍を読んでいる。
今回の休職をきっかけに、これまでの人生、これからの人生をゆっくり考えていきたいと思う。自分が自分らしく生きていくための羅針盤になれば良いなと思っている。
特に「目的論」の考え方を、自分にとって良い「目的」になるように持っていきたいと思う。アドラー心理学は奥が深くてここでは書き切れないので、また少しづつ書いていきたい。
おしまい
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